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塾講師はつぶしがきかない?転職は厳しい?【経験が活きる仕事はある!】

※本ページにはプロモーションが含まれています。

塾講師はつぶしがきかない?転職は厳しい?

「塾講師って、つぶしがきかないから転職が難しいって本当?」

「どんな転職先なら、塾講師のスキルが活かせそう?」

「これからあと30年働くのは不安だな……いつ転職すべき?」

こんな疑問に答えます!

この記事の内容

  • 塾講師はつぶしがきかないと思われる2つの理由
  • 塾講師の転職は本当に難しいのか
  • 塾講師がアピールできるスキルとは?
  • 塾講師の経験が活きる転職先5選

「塾の講師はつぶしがきかない=狭い範囲でしか通用しない」という意見は、本当なのでしょうか。

元塾講師の私からすると、周りには優秀な方も多かったと記憶しています。

ネガティブな意見があるのは、どうしてなのでしょうか。

塾講師の方は不安に思いますよね。

この記事を読んでいただければ、塾講師の転職に関するリアルな状況がわかります。

今後のキャリアを考える塾講師の方は、ぜひ最後までお読みください。

この記事を書いた人

ふく郎

Webライターのふく郎です。
元塾講師で、転職活動の経験しました。

塾講師はつぶしがきかないと思われる2つの理由

塾講師の方は「塾講師の仕事はつぶしがきかないから、転職しにくい」という意見を聞いたことがあるかと思います。

そのような意見がある理由を、この記事では以下の2つに結論づけました。

塾講師はつぶしがきかないと思われる2つの理由

  • 異業界では即戦力になりにくい
  • ビジネスマナーが身につきにくい

本記事では、塾講師を退職した筆者の体験や厚生労働省のデータをもとにして、巷の意見の真相に迫っていきます。

つぶしがきかない理由①:異業種では即戦力になりにくい

「塾講師はつぶしがきかない」と思われる理由の1つは、異業種では即戦力になりにくい点にあります。

塾講師の普段のタスクは、

  • よく言えば、専門性が高い
  • 悪く言えば、他の仕事に応用できない

という性質を持っているからですね。

塾講師の普段のタスクは、以下のとおり。

塾講師のタスク

厚生労働省が運営する『職業情報提供サイト jobtag 学習塾教師』から分かるように、塾講師の主なタスクは、勉強を「教えること」が中心です。

教室長を経験すると、運営や営業に携わる時間も長くなりますが、塾講師である以上は「教えること」が多くの時間を占めます。

勉強を分かりやすく「教えること」は、塾業界では重宝されますが、他の仕事にはダイレクトに応用できません。

したがって、異業種への転職では、ほぼ未経験者として扱われるのが一般的です。

つぶしがきかない理由②:ビジネスマナーが身につきにくい

「塾講師はつぶしがきかない」と思われる理由の2つ目は、ビジネスマナーが身につきにくい点です。

多くの塾講師は、社外の大人と仕事をする機会をほとんど持っていません。

普段の生活で接する人は、

  • 上司
  • 同僚
  • 生徒
  • 保護者

が中心です。

仕事柄、子供を相手にする時間が圧倒的に長く、社員以外の大人と接する時間は非常に少なくなっています。

結果的に人間関係が狭くなりがちで、一般的なビジネスマナーを学べる機会は少ない業種だと言えるでしょう。

塾講師の転職は本当に難しいのか?【実体験とデータあり】

結論から伝えると、塾講師からの転職は難しくもあり、簡単でもあります。

その理由は、転職の難易度が「年齢」と「転職先」で異なるからです。

もう少し具体的に言い換えると、根拠は以下のように示せます。

  • 塾講師からの転職は、年齢が若いほど有利
  • 転職先が、同業他社や教育業界なら難易度は下がる

上記の2つの根拠を、もう少し掘り下げて解説します!

ふく郎

塾講師からの転職は、年齢が若いほど有利

塾講師から異業種への転職を考えるのなら、20代がベストで、遅くとも30代前半までを目安に動いた方がいいでしょう。

その理由は、以下の3つです。

  • 企業が30代の求職者に求めるのは「即戦力」
  • 30代後半以降の有効求人倍率は下がる
  • 【実体験】書類選考を突破できる確率

では、理由を具体的に見ていきましょう。

企業が30代の求職者に求めるのは「即戦力」

企業が、30代の中途採用に最も求めるのは「即戦力であること」です。

30〜40代の社員は、経験と若さを兼ね備える、会社の中核となる人材だからですね。

しかし、本記事の塾講師はつぶしがきかないと思われる2つの理由でお伝えしたように、塾講師のスキルがそのまま活かせる仕事は非常に少なくなっています。

したがって30代の塾講師は未経験者という枠に入り、若い人材と比較して見劣りがちです。

30代後半以降の有効求人倍率は下がる

30代後半は有効求人倍率が下がるため、希望する仕事が見つけにくくなります。

企業は、できるだけ若い人材を求める傾向があるからですね。

関東労働市場の有効求人倍率は、以下のとおりです。

年齢層有効求人倍率
34歳以下1.54
35〜44歳1.23
45〜54歳0.85
55最以上0.78
関東労働市場圏有効求人・有効求職 年齢別バランスシート(一般常用)令和4年9月

※有効求人倍率が大きいほど、仕事は見つかりやすい

35歳以降になると、年齢に比例して求人倍率が下がっていることが分かります。

筆者も、転職サイトで「求人が35歳以下に限定されたケース」を実際に目にしました。

年齢に関係なく超優秀な人材であれば、問題はないでしょう。

しかし「35歳を過ぎると、仕事が見つかりにくい傾向にある」ことは、データから判断できます。

【実体験】書類選考を突破できる確率

筆者が30代で転職活動を行った際は、書類選考を通過する確率は1割ほどでした。

この数字は筆者の実体験にもとづくため、信憑性が高いと思います。

具体的な数字を申し上げると、書類選考の通過率は13%ほどでした。

転職サイトA10社中2社
転職サイトB4社中0社
転職エージェントA12社中2社
転職エージェントB4社中0社
※1ヶ月で30社に応募した結果

人によって差は出ると思いますが、これが30代の転職のリアルな状況です。

ただし、30代でも未経験者を募集している仕事は、案外あります。

筆者は未経験の業種に応募していたケースなので、あくまで参考とお考えください。

仕事を選ばなければ、塾講師から30代で転職するのも難しくないでしょう。

転職サービスを利用すると、面接確定の案内やスカウトも来ますよ。

ふく郎

転職先が、同業他社や教育業界なら難易度が下がる

転職先が同業他社や教育業界なら、転職はしやすいでしょう。

学習支援業の離職率は高い傾向にあり、退職者の補充も毎年行われています。

入職率,離職率をみると、入職率では「生活関連サービス業,娯楽業」が 21.3%と最も高く、次いで「教育,学習支援業」が 12.9%となっている。離職率では「宿泊業,飲食サービス業」が 15.6%と最も高く、次いで「教育,学習支援業」が 12.4%となっている。

引用元:産業別の入職と離職  産業別入職者・離職者状況より

また転職希望先が教育業界なら、スキルや経験が活かせるため、企業からも歓迎されやすくなります。

教育業界への転職例

  • 学校の先生になる
  • 独立して塾を開業する
  • 教材の出版社に勤める
  • ICT教育の企業に勤める

異なる業界への転職より、教育業界への転職のほうが難易度は低いでしょう。

塾講師が転職でアピールできるスキルとは?

塾講師のスキルは、本当に「つぶしがきかないもの」ばかりでしょうか。

確かに「勉強を教えること」は、他の仕事には役立ちません。

しかし、捉え方を「人にわかりやすく説明する力」とすれば、他の仕事にも活かせるはずです。

ここでは、塾講師が転職でアピールできるスキルを解説します。

塾講師が異業種への転職でアピールできるスキル

  • コミュニケーションのスキル
  • プレゼンテーションのスキル
  • 営業のスキル

では1つずつ解説します。

ふく郎

コミュニケーションのスキル

塾講師が持つスキルの1つは、コミュニケーションスキルです。

塾講師の仕事能力プロフィールで、最も高く評価されているスキルは「傾聴力」となっています。

学習塾教師の仕事能力プロフィール・スキル

  • 傾聴力4.8
  • 説明力4.8
  • 読解力4.5
  • 文章力4.3
  • 学習法の選択・実践4.2
  • 指導力4.2

参考元:職業情報提供サイト jobtag(日本版O-NET) 学習塾教師

塾講師は、日頃から生徒がうまく言語化できない疑問も、その言葉から推測して考える癖があります。

また、保護者の悩みを聞き、ニーズを引き出すことも仕事です。

塾教師の聞く力は、人とのコミュニケーションに活かせる力となるでしょう。

プレゼンテーションのスキル

塾講師の授業をする経験は、プレゼンテーションのスキルに活かすことが可能。

「説明力」は、学習塾教師の仕事能力プロフィールでも「傾聴力」と同等に評価されています。

分かりやすい説明の本質は、

  • 相手が知らないこと
  • 難しいと感じること

を相手の想像力に応じてたとえ、知っている言葉に換えることです。

普段から、どうすれば伝わりやすいかを考えて授業を組み立てています。

わかりやすく説明し、心を揺さぶるプレゼン力は、塾講師ならではのスキルでしょう。

営業のスキル

塾講師が身につけられるスキルの1つに、営業力もあります。

生徒の募集や追加講座の案内を通じて、営業活動や広報活動の経験を持つ人もいるのではないでしょうか。

例えば、筆者は以下のような営業活動を経験しました。

  • 案内文やチラシの作成
  • 告知ポスターの作成
  • ホームページの更新
  • 講座案内のポスティング
  • チラシの配布
  • ダイレクトメールの作成
  • 電話でのアポイントメント
  • 保護者へのセールス

教室長以上になると「教えること」以外の仕事もたくさん経験します。

講師が営業をしない塾もあり、全員には該当しないかもしれません。

ふく郎

塾講師の経験が活きる転職先5選

勉強を教えるスキルがそのまま通用するのは、教員や同業しかないのが現実です。

しかし、異業種への転職でアピールできるスキルでご説明したように、塾講師のスキルを少し捉え直せば、活用できる仕事は必ずあります。

ここでは、塾講師の経験が活きる転職先を解説します。

塾講師の経験が活きる転職先5選

  • 転職エージェント
  • 社員研修会社
  • 不動産業界
  • 営業
  • 事務

では、それぞれのお仕事のおすすめのポイントを解説します。

①:転職エージェント

塾講師からの転職先として、転職エージェントはおすすめ。

塾講師の「傾聴力」が活かせるからです。

転職エージェントの仕事の例

  • 企業へのヒアリング
  • 求職者へのヒアリング
  • 求人の紹介
  • 面接日時の決定
  • 選考対策やアドバイス
  • 待遇・入社日程の調整
  • 入社後のフォロー

転職エージェントには、企業側の採用活動をサポートする仕事もあります。

しかし、塾講師のスキルが活かしやすいのは、求職者のサポートです。

生徒の進路指導をした経験が、求職者のニーズをくみとって、最適な転職先を提案する流れに共通する側面があります。

②:社員研修会社

企業の社員研修をサポートする仕事も、塾講師の転職先としておすすめ。

塾講師の「説明力」や「営業力」が、特に活かせる仕事だからです。

社員研修会社は企業に対して、社員のスキルアップ研修を提案し、当日の運営をします。

例えば社員研修を通じて、

  • ビジネスマナー
  • IT技術
  • 英語力

などのスキルを身につけさせたい経営者の方がクライアントです。

ワークショップやセミナーなど、形式はいくつかあり、企業の人材育成に貢献します。

場合によっては、あなた自らがスキルを伝える講師にもなれます。

ふく郎

③:不動産業界

塾講師の転職先として、不動産業界もおすすめです。

塾講師の「説明力」や「傾聴力」に加えて、「提案力」のスキルが活かせます。

不動産業界の仕事例

  • 不動産の仲介
  • 住宅・土地の販売
  • 不動産の企画・開発
  • 不動産投資

仕事の種類によって、必要な知識やスキルは異なってくるでしょう。

しかし大きく捉えると、不動産を売買したり物件を紹介したりする仕事は、お客さんとのコミュニケーション力が軸になってきます。

わかりにくいことを、丁寧に説明する力が活用できます。

④:各種営業

営業の仕事には、塾講師で培った力が使える場面が多いです。

「説明力」や「傾聴力」は、人と意思疎通をする際に、大事なスキルですよね。

営業の仕事例

  • 法人営業
  • 個人営業
  • 代理店営業
  • ルート営業
  • 新規営業
  • 反響営業

営業には、お客さんや取引先に対して商品やサービスを説明したり、ニーズを引き出して最適な提案をしたりする場面が必ずあります。

丁寧な説明をして信頼してもらい、商品やサービスの魅力を伝える仕事に、スキルが活かせるでしょう。

⑤:公務員

塾講師から公務員に転職する際は、異業種でもあまり気にしなくてOKです。

応募の条件を満たして試験をクリアすれば、公務員になれる可能性は高いですよね。

公務員の仕事例

  • 総合職の国家公務員(キャリア官僚)
  • 一般職の国家公務員(ノンキャリア)
  • 専門職(国税局、労働基準監督署など)
  • 技術職(土木、建築、農業など)
  • 公安職(警察官や消防官など)
  • 行政職(行政の事務)

公務員といえども種類はたくさんあり、一部の専門職や技術職の公務員には、資格がないとなれません。

ただし、応募条件に年齢制限が設けられる場合があり、上限の多くは「30歳まで」となっています。

筆記試験さえ通れば誰でもなれるわけではなく、面接試験を通過するポテンシャルを持たねばなりません。

【番外編】Webライター

塾講師の経験が活かせる職種として、Webライターもおすすめ。

なぜなら私自身が経験していて、再現性が高いと感じるからですね。

塾講師は午前中に割と時間が作りやすいはずので、Webライターは勤務前に行う副業として始めやすい仕事です。

軌道に乗ってきたら会社員のWebライターに転職できますし、独立してフリーランスのWebライターにもなれます。

教育関連の記事制作のニーズはあるので、これまでの経験を活かして営業することも可能ですよ。

Webライター養成スクールに興味がある方には「Writing Hacks」がおすすめ!

ふく郎

スクールで学んだおかげで、すぐに案件の獲得もできました。

塾講師はつぶしがきかないと思い込むのは、まだ早い!

最後に、本記事の要点をまとめます。

本記事のまとめ

  • 塾講師はつぶしがきかないという意見は一理ある
  • 塾講師の転職の難易度は「年齢」と「退職先」で決まる
  • スキルが活かせる業種に強くアピールできる

転職や退職後のキャリアは、本人の努力次第でもあるので、この記事で紹介したことが100%正しいとは思いません。

ただ、元学習塾の講師である私の経験上、異業種への転職に有利ではないのは確かです。

退職した方の中には、塾講師を同業他社で続けていたり、職場に戻ってきたりする人がいるのも事実。

しかし、転職や別のキャリア選択によって、成功する人もいます。

塾講師は、本当にやりがいがあって素晴らしい仕事です。

ただし今の時代は、キャリアに対する柔軟な意識を持つことも、働き続ける上で大切ではないでしょうか。

ぜひ自己のキャリアについて考えてみてください。

ふく郎

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  • この記事を書いた人

ふく郎

副業に詳しい、副業研究家。副業大好き「ふく郎」です。何が起こるかわからない…今の時代!副業で収入の柱を増やし、働き方の選択肢を増やしませんか?

【経歴】
地元公立大→塾講師→副業開始→退職→ブロガー・Webライター

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